ボクらのツバサ
「久瀬先ー輩!!」
バタバタと廊下を走ってくる男子が2人、こっちへ向かってきた。
(……バスケの後輩?)
慌てた様子の後輩に俺達は足を止める。
「どうした?」
後輩達は呼吸を整える間もなく話し始めた。
「あの、1時からやる演劇部の助っ人の件なんですけど…さっき、リハーサルをやってたら、照明をやってた小西先輩が怪我しちゃて、今保健室で…」
どうしようとアタフタしている2人。
「…1時ってあと15分しかねぇーじゃん!」
俺が時計を見て時間を確認してみれば、針が12時45分を指している。