ボクらのツバサ
「あのね、拓真に頼んでた話し、どうなったかなぁーと思ってね…」
「ああ…、あれね……」
「それで、どうだった?」
首を傾げながら聞いてくる浅月。
(…なんで俺に聞くんだよ…)
自分の中で、どんどん暗くよどんだ気持ちが渦巻いていく―
(…リボンを渡したんなら自分で聞けばいいじゃんか…)
俺が黙って立ち尽くしていると浅月が心配そうにこっちを見る。
「…拓真?」
「……ん……だよ……」
「えっ?」
「なんで……」
「…拓真?」
震えている俺の手に、浅月が手を差し述べようとした瞬間―
今まで、自分の中に押し込めていた感情が一瞬にして爆発した―