ボクらのツバサ
さっきまで青ざめていた彼女だったが、今度はみるみるうちに頬を赤く染めていく……
「…………?」
「あの、ね…、だからその―」
なかなか話し出さない高谷に少しイラつきながらも彼女が話し出すのを待つ。
「…ってかさ、お前、こんな所にいていいわけ?そろそろ三岬祭終わるだろ…?」
俺が高谷に「早く戻れば?」と言ったら高谷が意を決したらしく叫んだ。
「あのリボンね!実は私が夏希に頼んだの!!」
「えっ?」
(今、高谷が頼んだって言った…?)
あまりの展開に頭がついていかない…というか、訳が分からない。