ボクらのツバサ
浅月は部室の中に入りながら、辺りを見渡し高谷の名前を呼ぶ。
俺はロッカーの少し奥の方にいて、彼女の声が聞こえて入り口の方へ顔をだす。
「……浅月」
俺が姿を現して、彼女が俺の姿を捕らえる。
「……拓…真…」
“何でいるの?"って感じでこっちを見ている…
まぁー当然って言えば同然だ。
きっと彼女は高谷から「大事な用があるから部室に来てくれる?」とか言われたのだろう…
なのに部室には高谷じゃなくて俺がいた。
だから驚くのも当然だ…
もう一度、辺りを見渡して高谷を探している。