ボクらのツバサ
「ごめん!浅月!!」
俺が頭を下げ大声を出す。
「…………」
彼女は一瞬、ビクッとなったが視線は俺から外れる事なく、しっかりと見ていた。
「…昼間の事…あんな風に怒鳴ったりして…その…」
何て伝えればていいのか…
どうすれば彼女を傷付けずにすむのだろうか……
頭の中で何度も色んな言葉を探しだす。
けれど、こう言う時に限って言葉が出てこない…
言葉に詰まっていると、浅月が微かに深呼吸をするのがわかった…
「…昼間の事。正直、何で拓真が怒ったのか、私にはわからない…」
「………」