ボクらのツバサ
「そんなジンクスあったなんて知らなかった…。周りが白いリボン渡していたから、なんだろうって思ってはいたけど…まさか、そんな噂があったなんて…」
しゃがみ込んで、頭を抱える浅月。
「いや…、別に浅月が知らなくても仕方ないし、俺だって3年になって初めて知ったし…」
さっきまで、張り詰めていた空気がまるで嘘の様に今、浅月と自然に喋れてる…
「ちょっと待って!」
しゃがみ込んでいた彼女がいきなり立ち上がり、少し怒った表情を見せる。
「そのジンクスが本当なら、沙耶は自分で渡すことが出来なくて、私に頼んだって事……?」