ボクらのツバサ
(高谷って…こんなガキっぽかったっけ? なんかイメージが……)
俺が、西崎&高谷のやりとりを呆れて見ていると、いつの間にか隣に浅月がいた。
「笹野君は、やっぱり大学行くの?」
「ん…まぁー、どこ行くかはまだ決めてねぇーんだけどな…。浅月は? やっぱ大学?」
俺の問いに、浅月の表情が少し曇ったのは、気のせーだろうか………
でも、それも一瞬ですぐに笑顔になった。
「私ね、大学には行かないんだ〜」
「えっ!? 大学行かねーの?なんで?」
てっきり、大学に進学するとばかり思っていた俺は、浅月が大学に行かないと聞いて驚く…
「んー。まぁ、私バカだから、就職しようと思って」
少し困った表情をしながら言う浅月に、これ以上踏み込むのはマズイと思った俺は、進路の話すのを止めたのだった。