ボクらのツバサ
2話
夏休み ―始まり―
夏休みが始まって1週間―
ダラダラした生活を送っていた日曜日。
俺に、親がうるさく注意してくる。
そんな毎日に少し嫌気がさしてきた頃…
携帯が鳴り、画面を見ると西崎から電話がきた。
『あっ、笹野ー?』
「おー、どーした?」
少し面倒くさそうに俺が答えても西崎は、そんなのお構いなしに喋ってくる。
『この前話した海の件だけどよー』
(……海?)
一瞬、何のとこと言ってんだ?って思ったが、夏休み入る前に、西崎や高谷が騒いでいた海の話を思いだし「あー」と相づちを打つ。