ボクらのツバサ
決して笑うと所じゃないのに浅月は、苦笑いしながら無理に笑顔を作っている…
俺が浅月に話しかけようとした時…
遠くで花火をしていた高谷が、こっちを向いて何か叫びながら走ってくる。
「夏希も笹野も何やってんのー? 早くあっち行って花火やろーよ!」
と浅月の手をぐいぐい引っ張っている。
「うん!花火やるー」
と高谷に笑顔で答える浅月
「笹野君も行こう!」
「えっ……。あっ、ああ…」
さっきまでとはまったく違う表情を見せる浅月に、少し戸惑う俺……。
だけど、気持ちの整理がつかぬまま、高谷と浅月に手を引かれ俺は、みんなと花火をする事になった…。