ボクらのツバサ
「ん?」
俺が短く返事をすると、浅月は俺の方を向いた。
そして、今まで見たことがないくらい、満面な笑みを見せた。
ドキン……
彼女の笑顔に俺の鼓動が早くなる……
きっと今の俺は、顔が赤くなってるだろう…
(…暗くて良かったな…)
なんて思っていたら、浅月が手を差し出した。
「もうお互い考えるのは止めようよ! これからもヨロシクって事で、どう?」
俺は、無邪気に笑う彼女の手を取り握手した。
「俺の方こそ、よろしくな」
そして俺達は、次々と上がる打ち上げ花火を、笑顔で見たのだった。