短い恋バナ〜悩める生徒〜

どのくらい走っただろう―…


私と先生は小さな公園の滑り台の下のトンネルに隠れた。


「先生、大丈夫??」


先生は息を切らせたまま、私を見て笑った。


あ。

私達、手を繋いでる。


「何にもされなかったか?」


「うん。……ちょっと怖かったけどね。」


「ははっ。俺も若くないなぁ。まだ息が切れてるよ。」


「先生いくつ?」


先生は私がまだ手を離さないの知ってるのかなぁ。


何でかわかんないけど、

先生とこうしていたいなって、思ってる……――。


「23歳。まだまだ若いって調子こいてたなぁ。」


先生は生徒の間でもかっこよくて評判で

いつも優しい笑顔が印象的だった。


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