..+**Aliceガーデン**+..
「嘘つかないで?」
「嘘なんて……」
私は口をごもらせる。
「僕の得意な魔法を忘れたの?」
「あっ…………!」
ついつい、声を出してしまう私。
アレンの得意な魔法……
それは、人の力を制御しているところをみれる……
魔法だ。
「僕は、見てたよ?」
「あんなに、嫌がってたのに……心のどこかで、レイスと結ばれたいって思ってたんじゃない?」
アレンが冷たく、鋭く言い放つ。
「そんな事、ないよ……? そんな事、あるはずない……」
「じゃあ、どうして?」
泣いてる……?
アレンの声は震えていた。
目からは涙が溢れ出している。
「なんで、泣いてるの?」
私は分かっていながらもそう口にする。
「分かってるくせに、聞かないでくれない?」
相変わらず、冷たい声。
初めて……きいた……。
こんな、アレンの声……。
私の心を深く傷つけて行く。
そして、遠くなる距離を埋める事は……。