..+**Aliceガーデン**+..


「アリス…………?」


アレンが、唖然とした表情で私をみる。


「私ね……ずっと、アレンの事が……好きだったみたい」
「好きだったみたい?」
「そう。最近、やっと気づいたの……だけど、言えなかった……そしたら、アレンはどんどん遠くなってちゃった……」


私は本当の事をいう。


もう、自分の気持ちを隠さない……
何といわれようと、私は…………。


「そうなんだ。実は僕、アリスの事が小さい頃から大好きだったんだ……だけど……それは許されない事だから」


儚く笑うアレン。



「どうして?」
「アリスがお姫様で、僕が偽物の王子様……だからかな?」
「私がお姫様で、アレンが偽物の王子様? どうして?」
「君は、本物なんだ。僕は偽物……君の……」


アレンはそこで口を硬く結んでしまった。



どうしたんだろ?
何か、言えない事でもあるのかな?


私はそんな疑問を抱きながらも、アレンが話してくれるのを待つ。


「アリス……今はこれ以上、話せないよ……でも、信じて? 僕はアリスが好きだよ!」


アレンはそして、歩き出した。


今は話せない?
何なんだろう?
何を隠してるんだろ?


気になって仕方なかった。


でも、今のアレンに聞く事はできなかった。

< 36 / 80 >

この作品をシェア

pagetop