..+**Aliceガーデン**+..
食堂に着くと、私達は席につく。
「お嬢様? 今日は、早めにおかえりなってくださいね?」
執事のランスがそう耳元でいった。
「分かってる」
「レイス王子が今日、早くから来られるそうなので」
レイス王子とは、私と将来結婚するお相手。
イコール、婚約者。
私はレイスの事、嫌いじゃないけど……好きではない。
はっきり言って、あまり会いたくない。
「大丈夫?」
「平気。ごめんね、アレン」
「なんで、謝るの?」
「あはは、そうだね」
私は少し笑う。
まだ、アレンは心配そうな顔をしていた。
「気にしないで♪ 私は元気だから!」
私は立ち上がって言った。
「なら、いいけど」
私はアレンの手を引いて、食堂をでた。
「レイスに、会うのがそんなに嫌なら、本心を言えばいいのに」
「アレン……そう言うわけにはいかないの! 仕方ないでしょ?」
私は笑いながらそう言う。
学校へ行くため車に乗り込む。
「ねぇ、アリス? 今日は家に帰らないとこう!」
「何言ってるの?! 今日は私の誕生日なのよ! それに、アレンだって……」
私は最後の方で手で口をふさがれてしまった。