..+**Aliceガーデン**+..
あと少し……
もうそとは見えていたんだ。
アレンと、目が合ったんだ。
もう少しで……
助けてあげられたんだ。
お母様を多少傷つければ……
助けられたんだ。
なんで……
動けなかった?
アレンが……
私をもとめていた……
私に助けをもとめていた。
なのに……
私はお母様が怖くて助けてあげられたんだ。
バカだね……
大好きなアレンを……
お母様が怖くて、捨ててしまうなんて……。
逆ならよかったのに……
私が不幸ならよかったのに。
そこで、私は思った。
私が幸せになったから……?
だから、アレンは…………?
ダメだ。
悪いのは私じゃない。
アレンに、合わす顔がない……。
結局、なにも出来ないだけのバカな子だったんだ。
頼られてたのに……。
この、一瞬で思ったこと。
アレンが背を向けて、門をくぐって行くところを見ながら思ったこと。
「アレン!!!!」
もう、その時にはアレンの姿は……見えなくなっていた。