..+**Aliceガーデン**+..
*第六話*
新しい召使
もう、どれくらいたったんだろう?
私はずっと、部屋に閉じ込められていた。
まぁ、最近少しづつだが行動範囲が広くなってきていた。
とはいっても、まだ自室のある階を自由に歩けるようになっただけ。
「もぅ、いやだなぁ……」
私はそんな事をつぶやく。
「そんな事、言っちゃいけないな」
「トレンス?」
最近、私の世話をしてくれている召使、トレンス。
彼は、主人に対して敬語を使わない。
「なんだ?」
「敬語」
私は短く答えた。
最近の私はいつもこんな風。
アレンが居なくなってからは……
「ねぇ? アレンにあいたい」
「それは、無理だって」
「なんとかしなさいよ!」
私はそんな事いったって、ダメだって分かってた。
分かってたけど、自分では探しにいけない。
なら、こうしてたのむしかなかった。
もう、何日おんなじ事を言っているだろうか……。
私はなにすればいいと思う?
アレンに、会いたいよ……
また、一緒に暮らしたいよ……
毎日同じ事を祈る。