..+**Aliceガーデン**+..


「お嬢様? もう、寝られるのですか?」


召使の一人が今、私の世話をしている。
トレンスはお母様に取られてしまった。


私は無言で頷き、ベットに入った。


召使は部屋を暗くして部屋の外へ出て行った。


いつも、こんな感じだ。
なにも、変わらない。


今日もなにも変わらず、終わるんだ……。


そう思いながら目を閉じようとした時だった。


____トントン!


ベランダの戸を叩く音がした。


誰……?


「アリス!」


あれ?
なんか、聞いたことある声……。


「開けて!」


あれ?
なんか、アレンの声にすごく似てる……。


私はそう思い、体を起こした。


すると、ベランダに私によく似た少年が立っていた。


「あ、れん……!!」


私は急いでベランダの戸を開けた。

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