クローバー
思い出せ
「うぉ~ぉ~……」
「ちょーウッサイんだけどお前。何唸ってんのよ満」
満と呼ばれた少女は昼飯のサンドイッチをくえて唸っていた。
ちなみに満の読み方は(みちる)だ。
「いい加減うざいんだけど。さっさと食べなよ、ほらっ」
ぎゅむ、と篤子がサンドイッチを押し込む。拒否ずに口をモグモグする。
「その食べ方女子高生とか思えなーい」
「ふぁってあつふぉがおふんだも――」
「食ってから言え食ってから!」
口に物を詰めたまま話す満の顎と頭を挟んでふる。
「ゥーッ――クッくるじッ。…ずと、姉さっストーップ」
ようやく飲み込んだ。