クローバー
次の日の朝。
「♪」
「……………」
――――――出た!?
「もぉ~満ちゃん来ないから迎えにきたん~」
満は向けられた笑顔にひきつった笑顔で答える。
「(やっばー‥‥)」
じゃっ行こっかと言われて、手を引っ張る。
「ちょっ!―――待って下さいっ」
このまま相手のペースに流されるわけにもいかない。
「貴方、いきなり来てなんなんですかっ。そんな事言われても困ります!生徒会がなんだのとか、私は―――」
「それは僕のセリフなんだけど?」
口角は上がったまま冷たい声で言う。
「イキナリ?…笑わせないでよ、誰のせーで僕がメンドーな事してると思ってのさ。」
ぞっとした。その声には優しさなんてなかったから。満は怖くなって後ずさろうとした。が、出来なかった。握られた手が痛い。
「君のせーだろ。君が昔に約束したせーでこうなった」
「……約束?」
「もしかして覚えて無いの?……クスクス、そりゃあお粗末さまだね。かっわいそーナ会長さま~」