結婚式
「よかったの?」
屋敷を出て、船に乗り込み、ジュリアは口を開く。
すべてを捨てて自分を選んでくれたアスランに、なんといっていいのか分からなかった。
アスランはにこりと子供のように笑う。
「いいんだ。こうして二人でいられたら、それで」
屈託のない笑み。
その笑顔にジュリアも微笑み返す
これでいい。
本当にそう思えた。
船室には二人だけ。
アスランはジュリアの手をとる。
「結婚、してくれ」
改めてプロポーズ。断る理由はない。
勿論と、頷いた。
形見の指輪が、ジュリアの指にはめられる。
彼女の指で、結婚の証として、輝いている。
二人は見つめ合う。
二人だけの空間。
二人だけの結婚式。
二人は永遠の愛を誓った。
どんな困難があろうとも、
死が二人を分かつ時まで、
永遠に愛し続けることを誓った。
―――――Fin...