大切なのは君だった
それは俺と一緒の野球部の賀来玄だった。

玄は優しくて、女から良く好かれてる。

柚香もしかして…。

そう俺の頭の中に何か過った。

何故か俺は苛々して。

また、柚香に歩み始めていた。

ふざけんなよ。

そう思いながら…。

「なぁ柚香」
俺が話し掛けても柚香は上の空で。

「おい!」
怒鳴り気味に言うとやっと柚香が反応した。

「な…何?そんな怒って」
不思議そうな顔をして俺を見つめる柚香。

「怒って無いよ」
そんな顔されたら怒れないから。

俺の口からふと溜息が出た。

「玄が好きか?」
俺が聞いたら、柚香は目を見開いた。

ウケる。

「別に…。」
可愛くねーな。
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