お嬢様とオオカミさん
あたしは壁と瑛都の狭い隙間にいた。

しかも瑛都の腕はあたしの顔の両隣。

「知っちまったんじゃあ、しょうがねえな。」

少し笑いながら言う。

あたしは声も出せなかった。

瑛都の顔が目の前にあったから。

急に真剣な表情になった。

「お前、俺と付き合え。」

「は、はい・・・?」

いまいち言葉の意味が理解できないんですけど。


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