ペテン師の恋
ママの言葉でより、大粒の涙を流しながら話し始めた。





「ごめん…なさい…。私…借金がもう…たくさんありすぎて…。取り立ても酷いし…一人じゃどうしよもなくて…働いても、昼も夜も頑張ってるのに…」






涙で声が震えていて、聞き取るのがやっとだった。





「また借りたの?懲りないわね」





私は、呆れる言葉しか出てこない。





「…桐崎さんの握手会に行ったときに、手紙を書いたの…辛い現状を誰かに話したくて…遠い存在の彼なら、誰にも…知られることないと思って…。そしたら、クラブの仕事終わりに、彼が待っていたの…」





瑞希は詳しく、泣きながらも話した。





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