ペテン師の恋
朱一、あなたは何を企んでいるの?





どうしてあなたが私を知っているの?





「最低ね。まあ、いいわ。あなたと会うのも今日が最後ですものね」





私は、それだけ言い捨てると、その場を去ろうとした。






「待って!私、ここ辞めたら暮らしていけないの。お願いします。許してください!もう、しません。お願いします…」






瑞希は土下座をして、私に泣きながら謝った。





だけど、同情心なんて、私にはない。





瑞希は、朱一に愛された。





「勝負したでしょ?それに、そんな罪を犯してよく言えるわね」





私の言葉を繋げるようにママが話した。






「あんたが犯した罪は重いわよ。あのまま、朱美が殺されでもしたら、あんたどう責任とるつもりだったの!?
それなのに、高飛車って調子に乗って…そんな女の子は私のクラブに置いておくわけにはいかない。
このことは外にはもらさないから、他へいって頂戴。罪を犯したなら償いなさい!!」





ママは強く言い切った。




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