ペテン師の恋
九章 過去
芹澤美里、17歳



水瀬涼子、17歳







二人の出逢いは高校に入ってからだった。






入学式で、偶然、隣の席だった二人は、すぐに意気投合した。






ずば抜けて整った顔立ちの美里は、昔からみんなから存在を知られる、居るだけで目立つ存在だった。






涼子もまた、綺麗な顔で、清楚な雰囲気を持っており、学級委員に選ばれる才色兼備だった。





しかし、二人とも、親の中が悪く、心に闇を抱えていた。






美里の両親はすでに離婚しており、母方に育てられていた。






もちろん、水商売をやるしか、女手一つで子供を育てるのは難しかった。






そして、非常に男にだらしない性格をしていた。






一方、涼子の両親は、しつけの厳しい親で、いつでも人目を気にするタイプの親だった。






そのため、冷めきった関係の中、仮面夫婦を続けていた。





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