ペテン師の恋
当日、私は前日に雑誌で勉強した、普通の年相応の服装、お姉系でコーディネートした。









男とはいえ、父親。








いつものセクシーな服では自分が恥ずかしい。








髪も緩く巻き、清楚に見えるようにした。









そして、準備が出来、すぐに家をでた私は、待ち合わせ場所に時間より10分早めに到着した。








まだ、聖らしき人はいない。









私が、待っていると、いかにもチャラそうな男が話しかけてきた。









「さっきから、気になっていたんだけど、君めちゃ可愛いよね」









男は馴れ馴れしく隣に立つ。私は、無視して前を見ていた。









「待ち合わせ?友達だったら一緒に遊ぼうよ」









父親がくるんだっつーの。








心の中で、そう思いながらもシカトを貫いた。










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