ペテン師の恋
彼の住むマンションは私よりもいいマンションだった。




カードをかざして自動ドアが開いた。




セキュリティがしっかりしているのだろう、エレベーターまでいくのにももう一つ、自動ドアがあり、そこにもカードをかざす場所があった。




「かなり、セキュリティがしっかりしてるマンションですね」




私は珍しい高級マンションを見渡してしまった。




「君みたいな、美しい人ならこれくらいのマンション見慣れてるんじゃないのかい？」




朱一は嘲笑うように言った。




バカにされてるようで悔しかったが、感情をだすほうが悔しいので、あくまで、クラブの「朱美」として振る舞った。




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