ペテン師の恋
次の日、私は早目に店へ行き、ママに昨日の売上を聞いた。





「昨日だけで桐崎さんが使ったお金は一千万よ。こんな荒いことする人初めてだわ」





売上は嬉しいが、素直に喜べないといった顔で、ママがいった。





「1日でなんて…三日間でじゃあ三千万?ありえない」





私は、今までにない危機感を感じた。





とりあえず、同伴の予約もあるし、アフターもある、私からメールをすることなんて滅多にないため、固定客の呼び込みもできてある。






意地でも渡さない。






頂点こそ、私の居場所なんだ。





あんな冴えない女とペテン師なんかに負けられない。




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