二重人格王子VS二重人格姫
そう言って、頭を下げた。


これで諦めてくれなかったらどうしよう…。



「…わかった。ちゃんと返事してくれてありがと。それと、昼休みを潰しちゃって、ごめん」



「ううん。あたしは全然大丈夫」


…本当はあんま大丈夫じゃないけど。


でもよかった。すぐに分かってくれて。



「そっか。……じゃあ、俺はこれで。」


「うん。じゃあね」



柏原竜也は、あたしに背を向け歩きだした。



「…あ!!!1つ言い忘れてた!!」


歩き出したかと思ったら振り向き、彼はあたしの顏を見て笑った。


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