二重人格王子VS二重人格姫
元々ワケわかんないけど、ますます意味がわかんないよ、由佳梨。



第一、あたしはあんなやつなんて。



……絶対、好きにならないもんね!!!




――――多分。







「お前、おせぇぞ。もっと早く来いよな」



いつの間にか、裏庭に着いていたらしい。


拓海の声が聞こえて、あたしは足を止めた。



「会った瞬間、それ??別に、あんたの為に早く来る必要性なんて無いでしょ」



冷たくそう言って顔を上げたら、眉間にシワを寄せた拓海と目が合った。



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