Desire kiss
The past that forgets
――それは忘れたい過去。
視界が赤に染まった光景
大好きだったお母さん。
実際、私の世界の中心はお母さんだった。
純粋でまだまだ幼かった私達4人。常に一緒だった。
誰かが仲間外れなんてことは絶対あり得なかったし、皆平等だった。1人でも欠けなかった。
私、勝、零、緑。
永遠に一緒だと、思ってた。
4人並んで手を繋いで歩いて。
『ずぅっといっしょだねー』
『――勝くん、危ないっ!!』
あの事件が、あるまでは。
Desire kiss -欲情キス-
< 1 / 122 >