Desire kiss


こんな形で勝に迷惑かけたくないよ。

ましてやこんな突発的な行為、勝のお母さんも知ったら悲しんでしまう。


私に、キスだなんて。

そんなことはあり得ないだろう。考えもしないだろう。


勝は誰かと間違えたのかもしれない。私も一応女子だし…って、勝にとって私は女として認識されていないだろうけど。


扱いかなりひどかったもん。

うわ、考えたらムカついてきた…。


ってそれどころじゃないよね、何呑気に考えているんだろ…!!


足音は、もう、すぐそば。


凄まじいほどの心拍数で、上にのっかっている勝をちらっと見た。

勝はただ自分だけを見て、口元を手で押さえていた。そんな所まで色気があって悔しい。


正直パンク状態で、あたふたと視線を向けて近寄るドアを見つめて決断した。

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