Desire kiss


「零や心菜と遊ぼうなんて勇気がいることよくぞできたよな?」


緑がいらいらを隠そうともせずに、怒気を含んで大木達を見る。

勇気がいる事でもないのに何を言ってるんだ、緑は。

勝もなんだか機嫌がよろしくなさそうに、男バスの人を見下している様な気がする。


クラスの子たちだって大人数でいつも遊んだりしてるのに。まあ、少人数は今までなかったかなと思いだしていたら、どんどん発展していった。

人の目を集めているのに、何をしてるんだ、この取り巻き。



「いや、俺らは…」

「ったく、こそこそと遊びに約束入れて、何するつもりだった?」

「は?遊んじゃ悪いかよ」「遊ぶのにも金がいるのか?」


4対2で口で争っている。

えええ、何この喧嘩?と零と顔を見合わせる。果てしなく意味が分からない。


「悪いに決まってるだろ」

と、なぜか勝が参戦している。しかも声がかなり低い。


「誰がそんな事決めた?だいたいお前らがいっつも古井と坂本ばかり…!」

「は?俺が決めた」


なんだこの生意気な小学生は。緑は高校生だろう。


「いやいや、ちょっと、どうしたの君たち。やめてよー」

「喧嘩するなら帰るよ?」


零の言葉に互いが「…っ」とつまって喧嘩はやっとストップした。

本当にわけわかめ。
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