Desire kiss


「あれ?緑、いたんだね。ごっめーん!気付かなかった」

「は?」

「まったく影薄いから全然分かんなかったよ!みどり!」


くそうと思って言い返した。嫌味を込めてにこっと笑えば、緑の顔は歪んでいく。


「……はっ、この前数学のテストで四十点「うわーー言わなくてもいいから!」


にんまりを意地悪そうに微笑む緑は私の弱みを握って楽しそうに言い返した。


クラス中のみんなが大爆笑に包まれて、赤くなる。

覚えとけ!お弁当、幼虫にかえてやる!と涙目で見つめた。


「先生!1週間に引き延ばしに一票入れます!」

「さんせーー!」


調子にのりやがってーー!

蒼ざめると首が千切れそうな勢いで左右に振り続ける。


それを見て、男子はどんどんとテンションを上げていった。

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