Desire kiss
やっと、勝が後ろを向いた。大進歩だ!と思って嬉しくなる。心臓が飛び跳ねた。
「何?」
なんだか、冷たい声。目が面倒臭そうにしている。こんなのお手の物。何年勝を見てきたと思ってるの。
「とくに用はない!呼んだだけー!」
ごめん、本当に用はなかったんです…なんか用意しとくべきだった。
小学生みたいで恥ずかしい。
「……はあ?」
「久しぶり!元気だった?」
「……」
また無視!?
慌てて勝の隣に走った。こんな機会滅多にないんだから、大切にしなきゃ。
すこしでも話がしたいよ。
すこしでも一緒がいいよ。
ねえ、そう思っちゃ、いけないのかな?
零と緑、勝でまたどこか行きたい。そんなこともできない関係になっちゃったの…?