Desire kiss
とんだ二次災害
家に帰った途端、ぶるぶると怒りで震えた。
なんと家が戦争でも起きたかの様に汚かったのだ。第三次世界大戦でもこの家で起こったのか!!
物がありとあらゆる場所に散乱している。それはもう…四方八方に。
「――…緑の仕業ね?」
鬼の如くピカッと光る雷を感じさせる視線。
この時の私は「ひ…!」と悲鳴を上げそうなくらい恐ろしいらしい。
「…あの、な?仁に素晴らしき俺のシュートテクニックを教えてやろうと思って」
緑が手にバスケットボールを持っている。大事そうに。
冷や汗が流れ出る緑と仁は後退し始める。
「緑兄ちゃんの華麗なテクニックを習ってたら…」
「この大惨事を招いたってわけね?」
そっかそっかーと最大級の笑顔で笑いかける。
やべえお怒りだとごくん、と二人の喉がなる。