Desire kiss
「まあまあ、その辺にしてそろそろ練習始めよ?時間無くなっちゃから」
こういう恋愛のたぐいの話は嫌いじゃないけど、今は部活の時間。
少しでも上手くなりたいのは皆同じなんだから、きつい練習も頑張れる。
そして女バスのいいところは切り替えが早いところ。
「はい!」と、返事をするいい後輩ちゃんたちに心菜はふんわりと笑う。
頑張っていこうね、と思いを込めて。
そしたら、なぜか女の子たちは顔を少し赤くして「先輩、だめですよ…」と言った。
なにがだめなのか、いまいち理解できない部分もあったが気にしなかった。
さ、気合こめて練習しようと自分も長い髪を一束ねにした。