Desire kiss
「んー…どうしたんだろ?私、聞いてみよっか?」
「ほっとけばいいんじゃない?もしかしたら心菜に用があるんだと思うし…てか行かなくていい」
大木にでも聞いてこようと思ったんだけど、ぐいっと零は私の腕をつかんで、行こ?という風に見つめてくる。
零はなんだか私が男子と関わることをいいことだとは思ってないらしく…。
別に何もないのに、と考える。
確かに何回かは、街で変な人に絡まれて困った記憶がある。
クラスで男子と言い合いになったり、ちょっかいかけられたのに零が反撃したり。
こんな私だけど、零はいつも守ってくれて、返り討ちにしてくれた。
ちょ、零!と声を出してしまうほど零は強いからびっくりする。
見た目とかなりギャップあるから、皆が見たらびっくりするんじゃないかな。
「そういう訳にもいかないし、ね?」