Desire kiss


「勝の好きなシチュー届けに来たの。ごめんね、勝手に上がっちゃって。結衣さん帰ってきたからご飯の準備してるよ。お風呂借りちゃった」


笑ったまま言うと、ゆっくりとベットを立った。

勝の懐かしい香りがした。このベットで大の字になって4人で寝たっけ。


…勝は相変わらず、おもしろい顔してるからどうしたの?と聞く。


「…」といつも通り、無言。もう慣れちゃった。

ぐるっと部屋を拝見しているとあ、と思って呟いた。


「そういえばね、クラスの大木と男バスの子と日曜日遊びに行くことになったんだ。不思議だよねー、いつも緑と私のこと言いたい放題なのに」


ふふっと笑って勝の方を向くと、見たことのないくらい…怒った勝がいた。

あまりのビフォー、アフターの差に驚愕した。怒気がすごく、顔も恐ろしい…!


…ちょ、なんでそんなに怒るの!

そしたらぐい!っと腕をつかまれ、バランスを崩した。

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