Desire kiss
混乱する思いを隠しながら、やっとのことで掠れる声を出すことだできた。
自分が都合よく見ている夢なのか、全然分からないー!
「じょ、冗談はよしてよ。勝、まだ寝惚けてるのなら離し…」
「黙れ…」
ひぃ!はい、黙ります…!
あまりにも理不尽な言葉に成すすべもない自分。
ちょ、そろそろ離してほしい。心臓が、もたない…視線で溶かされそう。
やだ…制服透けてるのに!
小さかった勝の力は、反抗もできないほど強い力に変わって悲しくなった。
勝自身、何かと葛藤しているように歯を噛んでいる。目線をそらしているけど、抑えつけた手の力を緩めようとはしない。
え、どうしたの…?と心配になる。
もしかして腹痛と戦っているんだろうか?
「勝、お腹…痛いの?」
「は…?」