極上ブラザーズ!!(仮)


「…そ…」


言いかけた瞬間。


私は颯太くんに抱きしめられていた。



「なんで、そんな美優ちゃん可愛いんだよ……。
俺、もう我慢出来ない」



柔軟剤の匂い。

太陽の匂い。


颯太くんの体温。

颯太くんの鼓動。



全てが全身に伝わってきて、どうしたらいいか分からない。

背中にある腕を振りほどいていいのかも分からない。


ただただ私の頭の中は真っ白だった。



「…颯太くん…」

「好きだよ。好き。大好き。俺どうしようもなく、美優ちゃんのこと好きみたいなんだ」


耳元で囁かれ、そしてまた強くギュっと抱きしめられた。



< 102 / 169 >

この作品をシェア

pagetop