極上ブラザーズ!!(仮)
~!!
でも、でも、こんなこと諦めない!
諦められないんだから。
――だってこれから一緒に生活していく。どう足掻いたって目の前にいる怖い男2人は、書類上は、私の義兄なのだ。
「あの…迷惑にならないよう頑張るので、よろしくお願いします!」
リビングで、私がおじぎすると、
二人はより不機嫌なオーラを醸し出す。
もうどうしていいか分からない。
おろおろしている私を見て、メガネの人はため息をついた。
「……ま、可哀想なので一応自己紹介します。
……僕は黒崎家長男、遼です」
言葉こそは丁寧だし、口元は緩んでいる。
だけど、レンズ越しの瞳が全く笑っていない。
表面上だけの笑顔ってこんなにも、怖いんだ……。
「……俺は翔」
――さっきの色白の人――翔さんは不貞腐れた表情で、私を睨む。
…ど、どうしよう。
これから、この人達と生活しなきゃならないのに!
やっていけるのかな……。
高瀬さんがなんで忠告してくれたのか、その時やっと理解できたような気がした。