極上ブラザーズ!!(仮)
「!!!」
ドアが開いた瞬間、私は目を見開いた。
そして手に持っていたカードキーを落としてしまった。
あまりにも信じがたいものを見てしまったから。
……翔くんが今にも綺麗な女の人にキスをしそうになっていた。
「お前……っなんで……」
なんで?こっちが聞きたい台詞だよ。
先生しか入っちゃいけない場所なんだよ?
それに此処は図書館。
机の上に座って抱き合ってキスする場所じゃないんだよ……。
でもそれでも。
『翔くんかぁ~ビックリしちゃった。お邪魔してごめんね』
なんて言葉が出てこないの?
『先生に見つかったらヤバイよ』
って注意しなきゃ。
なのに……なんでだろう。
何も口が開かない。
ビックリしすぎて……??
それはまた違うような気がする。