極上ブラザーズ!!(仮)
どうしよう。
胸が痛い。
ううん、痛いってものじゃない。
息が出来ないほど、胸がつまっている。
こんなの見たくなかったって全身が震えている。
だけど、あんなにかっこよくて優しい翔くんだもん。
彼女がいるのは当たり前じゃない。
妹として、応援しなきゃ。
早く。
早く何か言わなきゃ。
翔くんも、綺麗な女性も私の方を見てビックリしてる。
動いてよ、私の口。
動いて……っ!
「……ご、ごめんね……っ!!!」
喉の奥から振り絞るように叫び、私は無我夢中で図書館を出て行き走った。