極上ブラザーズ!!(仮)
「さっ。僕は夕食の準備をしてきます」
チャンスだ。
私もお手伝いしようと立ちあがると、
「あ、私も…!」
「いいです。僕がやりますから」
遼さんはピシャリと拒絶した言い方で微笑んだ。
やっぱり、どう見ても2人とも私のことを歓迎していない。
さっきの気遣いも、気まぐれなんだろう。
「あ…はい…」
私の弱々しい返事が宙に浮いた。
私――
この人達に家族ってちゃんと認めてもらえるの?
そう思うと、胸がキリリと痛くなった。