極上ブラザーズ!!(仮)
Chapter9.Secret relation
パタン
扉が閉まると、自動的にドアがロックされる。
この学園の教室のドアは全部そうなっていることを私は高瀬さんから聞いていた。
「……さぁ、楽しいショーの始まりですよ」
くす、と笑う遼さん。
レンズの奥の瞳はやっぱり冷たく輝いていた。
「ねぇ、君――。翔のこと、好きなんですよね?」
「!!!」
――やっぱりだ。バレてる。
遼さんには全部、お見通し。
「……わ、私」
どうしよう。
どうすればいいの……。
「嘘をつくのはもうやめませんか?」
「……へ?」
「僕は仮にも、君のお兄さんです。少しは頼ってくれてもいいものなのに」
……え、いいの?
私、遼さんを頼ってもいいのかな。
遼さんの方へ顔を向けると、今までにないぐらい優しく笑顔を向けられた。