極上ブラザーズ!!(仮)
だけど。
違った。
胸の痛みは消えるばかりか、増えるばかり。
どこまでも卑怯で臆病者の私に天罰が下った気がした。
「……ふ、あははは、ははは!」
「え?」
私の話を聞き終えると、遼さんは愉快そうに笑った。
なんで、そんなに笑うの?面白いことなんて何一つ私言ってないのに。
不思議そうにしていると、遼さんはニヤリと笑った。
「君みたいな、居候娘に僕が助けるわけないでしょう。……純粋というか、騙されやすいですね」
「!!」
ふっと目の前が暗くなった気がした。
もしかして、私の本心が聞きたいために、わざとあんな風に装ったの?
ひどい。ひどいよ……!
涙が溢れそうになるのを私はギュっと唇を噛み我慢した。
泣いたら彼の思うツボだもん。