極上ブラザーズ!!(仮)


「俺の下僕として働いてもらいます」


「……!?」


意味が分からなかった。
言葉の真意を掴めなくて、

私はただ目をパチクリさせるだけ。



「りょ、遼さん……冗談ですよね?」


きっと笑って冗談ですと言ってくれるはず。
そう願いながら尋ねた質問は無駄になる。


「遼様、です」

「はい?」

「この学校に来ている女子は全員僕のことをそう呼んでいます。貴女にも、これからはそう呼んでもらいますよ」


確かにそうだった。みんな遼さんを様付けで呼ぶ。
呼ばないのは、先生と遼さんの周りにいる親しそうな男子生徒のみ。


「…そんな」


だけど私は遼さんの妹だ。


少なくても遼さんに対してはこの学校の女の子とは違うって思ってたのに。


「さぁ、僕の美優。


これから僕と、一緒に楽しみましょうね?
君を絶望のどん底へと僕自身が陥れてやりますよ――」


鋭く光る瞳。
歪んだ口元が、怖い。


私はもう前の日常に戻ることは許されなくなっていた……。


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