極上ブラザーズ!!(仮)
まずはお料理から。
高瀬さんも出勤してないし、唯一の私の得意分野でもあった。
「~~♪♪」
早起きして、朝ごはん作り。
簡単なものばかりだけど、
遼さんと翔さん
喜んでくれるかな――。
そんなコトを考えながら、作っているとリビングのドアが開く音が聞こえた。
フライパンから目を離し、見上げると――。
「………」
翔さんが、少しボサボサの頭で、制服のネクタイを調整している。
――こういう姿ってやっぱり同居の特権だよね!可愛いなぁ…。
でも、あくびをしながら、
少しフラフラと覚束無い感じ。
だ、大丈夫なのかな?
そう思いながらも、朝の挨拶をする。
「おはようございます!!」
「……」
む、無言……。
シカトされちゃった…。
体調が悪い、のかな?
でも、めげないんだから!
「あの…
良かったら、朝食食べませんか?」
笑顔で話しかけると、ギロリと睨まれた。
「……俺、低血圧。
喧嘩売ってるの?」
明らかに不機嫌な態度。
そういえば、低血圧の人って朝苦手と聞いたことがある。
朝食も食べないとか。
……失敗した……。