極上ブラザーズ!!(仮)
誰もいない公園へと颯太君は私を連れて行く。
何でだかはわからないけれど、
言い知れぬ不安と緊張感が私を包んだ。
……“勘”なんて言葉、
信じてなかったけど、今ほど自分の勘が恐ろしいとは思ったことはない。
それぐらい、
颯太君の背中が怖かった……。
「ね、ここで君に告白したんだっけ」
颯太君はくるりと私の方を向き、ニッと笑った。
……どくん。
その笑い方が、いつもの颯太君じゃない。
嫌な予感しかしない。
冷や汗が顔に伝う。
綺麗な思い出が、汚されるような、不安。
颯太君が颯太君じゃなくなるような不安。
私は目の前の不安から目をそらしたかったんだと思う。
思い切り、彼の手を振り払い、走り抜けようとした、
瞬間だった。